2010年12月14日火曜日

写真も運転も上達する?旅

写真が上手にになりたい!と思っている方、ぴったりな旅があります。

プロのフォトグラファーが同行し、美しい風景撮影のコツをアドバイスしてもらいながら、雲南省のカントリーロードをドライブしていきます。ポートレイト撮影の指導もあり、カメラ慣れしていない少数民族の子供たちのピュアな笑顔をキャッチする機会も。

知的好奇心と冒険心、どちらも満足できそうです。

2011年、新年最初の旅にいかがでしょう。

(写真をクリックして拡大してご覧ください。)

2010年11月10日水曜日

ロンドンのゴーギャン展

東京ではゴッホ展を開催中ですが、ロンドンのTate Modernではゴーギャン展が始まりました。
人気の展覧会に行列ができるのは東京だけではありません。

でも、こっちの行列は何時間待ちなんてことはなく、事前に時間指定のチケットをインターネットで予約して行くので、指定時間の前に入り口でちょっと待つだけ。
最初は面倒だなと思いましたが、このほうが入場してからが格段に鑑賞しやすかったです。
人は多かったものの、作品を見る余裕は十分にありました。

日本の話題の企画展では、延々と並んで、ぐったりしてやっと入ったら中も人がぎっしりで、ほとんど鑑賞できず、ということが往々にしてあります。もっとこのシステム導入すればいいのに。

2010年11月5日金曜日

ラグジュアリーな冒険旅行

バックパッカー旅行は卒業したけどアドベンチャーは好き、という大人の皆様、お勧めの旅があります。
中国大陸を走るラグジュアリー・ドライブツアーです。

中国で運転すること自体、「え?」と思うでしょうけれど、専門の会社が安全性に細心の注意を払い、ルート選定、ツアーの先導を行うほか、中国での臨時免許証の取得の手続きもサポートします。もちろん車は最新の日本車SUV。アメニティも完備です。

雲南省からラオスを抜けタイまで、観光地化されていないルートを走ります。
一日数時間のドライブは多少ハードな日もありますが、各地で厳選した最高級のホテルでの宿泊と美食で、次の日への活力を取り戻せるでしょう。

これぞ、大人のための旅です。

お問い合わせお待ちしてます。(写真をクリックして拡大してご覧ください。)

2010年10月27日水曜日

奈良再発見

先日、奈良へ行ってきました。
久しぶりの訪問でしたが、改めて、古の美を実感しました。

京都とはまた違った建築物の壮大さ。
東大寺でたまたま出会った法要の行列の、色の美しさ。

一大仏像ブームを巻き起こした興福寺の阿修羅像も、並ばずじっくり鑑賞できました。

遷都1300年イベントの一環で復元された建物も確かにすごいですが、オリジナルの持つ迫力に勝るものはありません。

それにしても、鹿はちょっと多すぎやしませんか?

2010年9月28日火曜日

ワイナリーの秋

収穫の秋です。

この週末、長野県のワイナリーでブドウの収穫作業に参加しました。
幸いにも天気に恵まれ、快晴の空の下。山の斜面の畑でソーヴィニヨンブランの収穫。
まず房ごと取り、全体を点検して傷んだ粒をひとつひとつハサミで落としてからカゴに入れます。
ここで悪い粒が残ったままだとワインの出来に影響してしまうため、責任重大。
この作業、向き不向きがありそうですが、私は結構はまりました。
風と葉擦れの音と、秋の虫の鳴き声が静かに響き、無心になって作業できる環境だったからかもしれません。トンボが飛び交う様子を見たのも何年かぶりだったし、コオロギがひざに乗ってきたこともありました(びっくりしたけど。)

1日かけて収穫されたソーヴィニヨンブランは、翌朝、機械できれいに枝を取り除かれ(人間が取るよりずっときれいに取れるのに感心)、圧搾され、貴重な果汁がタンクに収められました。

このワイナリーの醸造所は今年できたばかりで、今回が自社で醸造する初めてのワインです。
ワイナリーを訪れ、その土地の風土を体感してから飲むワインは、味わいが一層深まるものです。ましてや今年のワイン造りにほんの少しでも関わらせていただいた体験は、そのワインの味とともに鮮明に記憶に残ることでしょう。

2010年ヴィンテージ、待ち遠しいです。

2010年8月20日金曜日

外国人から見た京都

原美術館で「ウィリアム・エグルストン: パリ-京都」展を見ました。
タイトルにあるパリと京都は、いずれもそう言われないと、また言われてもわからない、都市の片りんをコラージュしたような写真がほとんどです。

特に京都は期待を裏切られました。いい意味で。
寺社仏閣、石畳、舞妓さんといった典型的な「日本の美」はなく、古ぼけた昭和レトロの看板や、張り紙、現代の若者・・・。日本人からすると「別に京都じゃなくてもいいんじゃない?」と思うような、雑多な日常の一コマ。
エグルストンのパーソナルな視点で切り取られた風景が、新鮮でもありました。

そこで改めて思ったのは、外国人から見た京都はこうに違いないと決めてかかるマインドセットが、ひいては、日本人が海外に自国を紹介する時に陥りがちなステレオタイプにつながっているのだということ。

伝統文化を紹介するのは大切なことです。しかし日本人の目から見てもかっこ良くないいい加減な方法だったら、やらないほうがいいです。
最近も、海外に舞妓さんを出張させ、ナイトクラブのひどい照明の下で舞を披露させて、日本っていいでしょ?とアピールするイベントを実際に目にしました。暗くて舞妓さんも着物もきれいに見えないし、みんなお酒飲んでるからまともに見てないし、そもそも売り込む側に、KYOTO=舞妓さん、という程度の発想しかないのか!と頭を抱え、いたたまれなくてさっさと帰りました。

相手に媚びることなく、日本をその伝統も含め、自分の視点で自信を持って紹介できるようでいなくてはと思います。

2010年8月10日火曜日

北斎、買いました

日本橋のギャラリーで葛飾北斎の版画を買いました。
といっても、ポストカードサイズの小さなものです。
でも、江戸時代に作成された正真正銘のオリジナル。

北斎と言えば、冨嶽三十六景色や北斎漫画などを思い浮かべますが、季節感ある日常的なモチーフを描いた小作品もたくさん残しているのです。

私が買ったのはカワセミの絵。
ふさふさした羽の感じが手で包み込みたくなるくらいリアルで、ひとめぼれしました。

非常に手が届きやすい価格ということもあり、このサイズの作品は4月の東京アートフェアでも飛ぶように売れたそうです。

小さくても、その時代の本物を手元において鑑賞できる幸せ。

2010年8月5日木曜日

オルセー美術館展とマン・レイ展

夏休みシーズンに入る前に見なくてはと思っていたのに、結局今日になってしまったオルセー美術館展。
今日の東京の予想最高気温は35度。ひょっとして、一番暑い時間帯なら少しはすいてるかも?という期待を胸に行くと、午後1時半、30分待ち。うーん、これはマシなほうと思うべきか・・・・。

今回のオルセー展は言うまでもなく、パリの本家が改装中だからこそ実現した空前絶後のラインアップ。しかし予想通りの混雑に、私の頭はいつもの「下見モード」になってしまいました。

日本で開催される話題の企画展では、人混み疲れしてしまい、アート鑑賞モードになかなか入れません。そんな時は次回の旅の下見と割り切り、「この展示が終わったら、パリのオルセーに行ってじっくり鑑賞しよう」と、思うことにしています。本家に行っても、同じラインナップが常にすべて展示されているとは限りませんが、鑑賞環境は格段に良くなりますから。

それにしても、いつも感心するのは、常にすべての絵を最前列で見るまで並んで待ち、且つ、音声ガイドを忠実に聞きながら鑑賞する人たち。私はあの混雑の中、あんなに満遍なく忍耐強く鑑賞できません。

さて、オルセー展の出口のショップは素通りし、同じ国立新美術館内で開催中のマン・レイ展へ。

こちらは快適にじっくり鑑賞できました。マン・レイの作品をまとめて見る機会は最近なかったので、改めて彼の優れた美的センス、作品の幅に興味を惹かれる展示でした。意外にも大規模な展示で、オルセー展が115点なのに対し、マン・レイ展は400点。見応え十分です。デザイン性のある作品はショップのグッズもぴったりで、展示の延長で見て楽しめます。

でも、やっぱりオルセー美術館展は見ておいたほうがいいと思うので、まだの方は混雑覚悟でお早めに。
どうせ行くなら、マン・レイ展も是非。

2010年7月30日金曜日

アラビアン・ナイト

何もない砂漠の真ん中に、突如豪華なテントが用意され、夜空の星を独り占め(二人占め)しながら過ごす一夜。

勿論、バスルーム付きです。

これはプロポーズにもかなり効きます。

2010年7月19日月曜日

ハワイ島で人気なもの


今年のハワイ島では、カイトサーフィンが人気です。

去年の夏までは見かけませんでしたが、ビーチにいると次々にカイトとボードを持った人々がやってきます。

こちらのカイトサーファーは、見る限り40~50代以上が多い様子。

美しいカイトを華麗に操り水上を滑る、大人のマリンスポーツですね。

2010年7月2日金曜日

ちょっと遠くまで読書しに行くなら

タイでの騒動がひと段落した後も、なんとなくタイ行きをためらっている人は多いかもしれません。でもタイのビーチでは、これまでとはちょっと違うコンセプトのラグジュアリーリゾートが次々に誕生しており、見逃せない感じがしています。

そのうちの一つが、サムイ島チャウエンビーチの「The Library」。オープンは約4年前ですが、その雰囲気は今でも他のホテルと一線を画しています。他のホテルでよく見られる尖った屋根のタイ風建築ではなく、The Libraryの建物は白を基調とした直線的でシンプルなデザイン。

ここのオーナー兼創業者はサムイ島ローカル。外資系のホテルチェーンが席巻していたサムイ島において、地元のヤングジェネレーションを代表して、これまでとは違うリゾートを作ろうと思い立ったそう。

「幸せは複雑なものじゃない」という理念のもと、ゲストが本を読みながらゆっくり滞在を楽しめるリゾートを理想形としています。

26室の客室は広さが67㎡からで、天井高も3m以上。全室にiMacのPCが備わり、インターネット無料。持参した本を読み終わってしまっても、3000冊の蔵書を誇るライブラリーもあるので、心配無用です。

もう一つユニークなのは、赤いインフィニティプール。プールは青、と相場が決まってますが、それを裏切ってくれる斬新さ。    

ミニマムな外見と、快適なアメニティ、そしてパーソナライズドサービス。
一日読書に没頭するのも、贅沢な旅の時間です。

2010年6月18日金曜日

上海現代美術館にて

緑あふれる上海人民公園内、ひっそりたたずむMOCA(Museum of Contemporary Art )。KEA、阿信(AShin)、不二良(No2Good)という台湾の若手アーティスト3人の企画展を開催中で、これが結構面白かったです。

中でもKEAはウィットが効いたリミックスの天才。歴史上の偉人と現代のコモディティ、恐竜の化石とナイキのスニーカーなど、対極にありそうな素材をしっくり組み合わせるのが上手!多くの作品に思わず笑っちゃいました。

不二良のネズミのキャラクターを使ったポップなイラストやフィギュアも、阿信の人類と地球をテーマにしたミクストメディアの作品群も、それぞれの個性やメッセージが明確に出ていて、且つネガティブなエネルギーを感じさせないのが見ていて気持ちが良かったです。

2010年6月17日木曜日

上海の夜景

Asia Luxury Travel Market (ALTM)に参加するため、上海に行ってきました。ラグジュアリートラベルを専門とする世界中のホテル、スパやトラベルエージェントたちが集まる見本市です。

会場の上海展覧中心(Shanghai Exhibition Center)は1955年の建築。近代的な高層ビルが次々に建つ上海で、異質な存在感を保っています。ロシア風の建築スタイルらしいですが、内部はどことなくアラブのモスクを思わせる造りで、ドバイなど中東のサプライヤーのブースが妙にしっくりはまってました。

夜には美しくライトアップされます。

浦東地区の夜景ばかりがフィーチャーされますが、この静かに浮かび上がる夜景も、私はなかなか好きです。

2010年6月12日土曜日

美しいものは、時代の先を行く

国立新美術館で開催中の「ルーシー・リー展」を見て、彼女の作品の流れるようなフォルムと色の美しさに、ちょっと感銘を受けて帰ってきました。

すごく、先進的。

バブル期前後に80代の女性が作った作品です、と言われても信じられない。
きっとこの先も、朽ちないモダニティ。

余韻に浸りながら会場を出ると、ミュージアムショップに直結。
・・・どうしてこの流れでTシャツ買おうって気になれる人たちがいるの?

2010年5月30日日曜日

印象派三昧の夏

森アーツセンターギャラリーで開催中の「ボストン美術館展」を先週見に行ったのですが、その混雑ぶりは予想以上でした。チケット売り場はシニア層の方を中心に列ができ、とても平日朝の六本木ヒルズとは思えない・・・。
改めて、日本人の印象派好きを認識しました。
この調子じゃあ、オープンしたばかりの「オルセー美術館展」なんてどんなに混んでいることか、恐ろしくてまだ行けません。

普段は一度に見られない作品群が日本に集合する展覧会は、もちろん行く価値大ですが、
満員電車のような人混みのストレスが大きくて、芸術を愛でる心境になれないこと、ありませんか?

むしろそういうときは「下見」と割り切って、好きな作品があればその故郷まで行ってみるのが一番です。

印象派ファンには気になるイベントがこの夏、フランスのノルマンディーで開催されます。
その名もずばり「ノルマンディー印象派フェスティバル」。

6月から9月までの間、ルーアンやル・アーヴルなど各地の美術館でモネ、ゴーギャン、ドガなどの企画展が開かれるほか、「草上の昼食」さながらのランチョン、ガンゲットと呼ばれるオープンエアのダンスホールの再現などなど、様々なイベントが予定されているそうです。

印象派のルーツを辿るなら、たとえばパリからセーヌ川に沿うようにノルマンディーを北上。
スーラが描いたグランド・ジャット島、
モネの睡蓮の池の庭園があるジヴェルニー、
モネが30バージョン以上も描いた大聖堂のルーアン
ブーダンの生まれ故郷の港町オンフルール、
印象派という呼び名の由来となった絵の舞台ル・アーヴルなどを通り、
モネ、マネ、ブーダンなどが魅せられた、白い崖とアーチが美しい海岸の町エトルタまで。

アーティストたちを魅了した光と色彩を体感する旅は、どんな展覧会よりも鮮やかな印象を残してくれるはずです。

MAXXI in Rome

5月30日、ローマに国立21世紀美術館(Museo Nazionale delle Arti del XXI Secolo)がオープンします。略称MAXXI 。

MAXXIは、イタリア初の国立の現代美術館。建築とアートの二つの軸で、20世紀から現在までの作品や資料の展示のほか、今後の現代アートの発展のための企画を行っていくようです。

建物の設計は女性建築家ザハ・ハディド。低層のコンクリートの建物で、内部は黒い階段が各フロアをつなぎ、色彩的にはそっけないくらいの印象ですが、直線と緩やかな曲線が重なり合うデザインは、現代美術館らしい造りです。

MAXXIは市の中心部からは少し離れていますが、ローマでは歴史的な景観を損ねるという理由で、遺跡が集まる地区の現代的な建築物は嫌われることが多いので、賢明なロケーション選択だったようです。

過去の歴史に目が行きがちだったローマの旅も、ちょっと視点が変えられますね。楽しみ。

2010年5月25日火曜日

凛とする

最近、香港人の女性から言われた一言。

「日本のおばあさんって、凛(りん)としていて、いいわね。」

ほほう。

年代を問わず、おしゃれで元気な女性は増えているかもしれません。
でも、それは凛としていることとイコールではなく、
また自分の意見を持つことも、凛とすることの必要条件ではあっても、十分条件ではない。

信念があって、しなやか。

凛としているとは、そういうことのように思います。
外国人の彼女は、今の日本でおばあさんと呼ばれる世代の女性たちを見て、そんな雰囲気を感じたのでしょう。

私たちがその年代になるころ、日本女性は外国から見ても「凛とした」存在でいられるでしょうか?

そんなことを考えさせられた一言。

2010年4月24日土曜日

アルマーニ・ホテルがドバイにオープン

地上800メートル、160階建て。世界一高い建物として有名なドバイのブルジュ・カリファに、初のアルマーニ・ホテルがオープンします。4月21日にオープンする予定でしたが、アイスランドの火山噴火の影響で27日に延期になりました。

シックなトーンでまとめられた客室は、スイートを含む全160室。通常の客室は5~8階、スイートは38、39階に位置します。ホテル内では初めてのArmani Spaの他、プール、8つのレストランなどを併設。

Armani Hotels & Resortsは、アルマーニグループとドバイの不動産開発会社の共同プロジェクトで、ドバイの後は、ミラノ、マラケシュ、エジプトにもホテルやレジデンスをオープンする予定だそうです。

ファッションブランドがホテルを展開する例は他にも、フェラガモのLungarno Hotels(イタリア)、ブルガリのBvlgari Hotels & Resorts (ミラノ、バリ)、ヴェルサーチのParazzo Versace(ゴールドコースト、ドバイ)などがあり、ここ10年ほどの間に増えてきています。

身に付けたことがないブランドの服を買うより、ホテルに泊まってみるほうが意外と抵抗がなく、また、それによってそのブランドのスタイルをより深く理解できることもあるかもしれません。ホテルビジネスの成否はブランドにとって、単なる周辺ビジネス以上の意味を持つように思います。

2010年4月8日木曜日

2015年、ホテルが空を飛ぶ?

ついに空にも「豪華客船」の時代がやって来そうです。
英国のSeymourpowell社がデザインした「AIRCRUISE」は、時間とスペースを贅沢に使う、新たなラグジュアリートラベルのコンセプトを提示しています。

水素と太陽エネルギーを使った環境に優しい飛行船が、空の上のホテルです。
韓国のサムソングループが興味を示しており、2015年の実用化も夢ではありません。

最近、海でも世界最大の豪華客船が話題になりました。
定員5400名。ショッピングモールあり、巨大な吹き抜けの公園あり、
ロッククライミングあり、サーフィンができるプールあり、円形劇場あり、シンクロナイズドスイミングのショーあり…
とまあ、話だけ聞くと、船というより、巨大テーマパークがたまたま浮いてるって感じで、
これがわざわざ海の上にある必要があるのか?という問いが一瞬頭をよぎりますが、
クルーズ旅行は移動だけが目的ではなく、旅の行程を楽しむもの。
5000人規模の乗客がいれば、多種多様なエンターテイメントも求められるのです。

一方AIRCRUISEも、旅の行程を楽しむ点では同じですが、さすがにそんな重量のものは空を飛べません。
構造上、空間は広く、重量は軽く、ということが求められるので、結果として、乗客の数は限られ、一人当たりのスペースも広くなります。
初期デザインは4つのデュプレックス、1つのスイート、5つのアパートメントから成る客室と、バーやラウンジなどのパブリックスペースから構成されているそうです。

最大のエンターテイメントは何といっても、空から見る地球上の様々な風景でしょう。
リアルなGoogle Earth?
飛行機のスピードでは実現できない、時間をゆったり使う空のクルーズだからこそできる贅沢。

5年後、新たな旅のスタイルの誕生に期待!

2010年3月27日土曜日

「一角獣を抱く貴婦人」

遅ればせながら、上野の東京都美術館で開催中の「ボルゲーゼ美術館展」を見てきました。

展示のハイライトはラファエロの「一角獣を抱く貴婦人」。
キービジュアルとしてポスター等に使われているので目にされた方も多いと思います。

この絵、よく「ダヴィンチの影響が」とか、「一角獣は貞淑の象徴で」とかのコメントが付きますが、
そんなことより、ぱっと見て「え?」と思うシュールさ。

ドレスの布地や髪の毛の質感がリアルに描かれた女性の腕に、鋭くまっすぐ伸びた細い巻貝みたいな角を載せた、
すごく小さな馬?みたいな動物が抱えられてて、それがまた、ものすごく飼いならされてる感じ。

明らかな宗教画なら、多少の非現実性は見過ごしますが、普通の肖像画っぽいから余計に妙。

後にこの絵は何者かに上から重ね塗りされ、女性の肩が隠され、一角獣の代わりに車輪が描かれていたのですが、
20世紀に修復されて元の絵が出てきたそうです。
修復した人たち、びっくりしたでしょうねえ。

アートって、何を表現しているのか、本当のところは作者以外にはわかりません。
だから見る人それぞれの解釈があり、作者の意図しなかった共感や反感、謎解きも生まれ、何百年たっても話題を提供し続けるのでしょう。

日本での展示が終わった後、現地に作品を見に行くなら、ローマ北部のボルゲーゼ美術館へ(http://www.galleriaborghese.it/default-en.htm)。
広大なボルゲーゼ公園の中にある、17世紀に貴族ボルゲーゼ家の夏の離宮として建てられた館。ベルニーニのパトロンだったシピオーネ・ボルゲーゼ枢機卿以降、同家の膨大なイタリア美術コレクションが展示されています。
見学は2時間の枠で区切られ、一枠360人までの制限があるので、事前予約がベターです。

2010年3月25日木曜日

都会の桜

東京では今週初めに開花宣言が出ましたが、昨日から冬に逆戻りしたような雨。
桜も少し足踏み気味です。

昨日、赤坂の街角で、冷たい雨の下、ビニールのカッパを着て、
満開のピンクの花をたくさんつけた何本もの桜の枝を、飲食店のビルの前でアレンジしているお花屋さん(多分)を見かけました。

自然の花は、暖かくなれば歩みを速め、寒くなれば歩みを遅め、
そうして徐々に咲いていくものだけど、
切り花は、天気に関係なく指定された日時までに、
きちんと花が咲きそろった状態で飾られることが求められる。

自然に咲く桜の美しさは言うに及ばず、
都会の春の彩りは、昨日のお花屋さんのような努力にも支えられているのだと感じました。

2010年3月14日日曜日

Resort World Sentosa その2

シンガポールにできたばかりのResort World Sentosaに行ってきました。
(参考: 2010年2月15日のブログ)
全体的にまだ作りかけな感じですが、カジノはもう、中国系の人々でごった返してます。
特徴的なのは、シンガポール国民及び永住者には、S$100(約6,500円)の入場料の支払いが義務付けられていること。これは政府に納められるお金で、国民がギャンブルに過度にのめり込むのを防ぐ目的もあります。

あくまでもソフトローンチなので、カジノのスロットマシンの半分はスイッチオフ、
中央の広場では日中、光と炎のショーのリハーサルが大音響で行われ、
開園前のユニバーサルスタジオ(3月18日オープン予定)では、カラのジェットコースターが試運転中。
という状態でしたが、完全稼働すれば人の流れが変わるのは間違いなしです。

このほか、本島にはMarina Bay Sandsという別の大型複合カジノリゾートが建設中。
これらがシンガポールへの旅の新たな目的に加わる日も近いです。

Elegance with Warmth

シンガポールのセントーサ島にあるCapella Singaporeに滞在してきました。
ファミリーターゲットのアトラクションが多いセントーサ島において、大人の静かな滞在に最適なリゾート。
そのハード、ソフト両面での質の高さにはちょっとした感銘を受けました。

「上質なリゾート」のクライテリアはいくつもありますが、今回特に印象に残ったいくつかのポイントを。

1.スタッフの真摯なサービス
Capella HotelsのCEO、Horst Schulze 氏の言葉:
 "Elegance without warmth is arrogance."(温かみのないエレガンスは傲慢である)
サービスの真髄をこれほど言い得た言葉を他で目にしたことはありません。
サービスが真摯な思いやりに裏打ちされているかどうかは、お客が「感じる」ことでしか判断できませんが、私はスタッフの笑顔、挨拶、会話、目配り、時間をかけた丁寧なそうじ等々から、Schulze氏の精神が反映されていると感じました。
日中、プールで泳いでしばらくした頃に、冷えたEvianのスプレーボトルを持ってきてくれた絶妙なタイミングにも敬服。

2.美しい空間
美術館のようなパブリックスペース。
建物の光、水、木、石などの要素の中で、コンテンポラリーアート作品の数々の魅力が最大限に引き出されるよう配置されています。
下手な美術館は見習ってほしいくらいです。

3.美味しいレストラン
メインダイニング"Cassia"の中華は絶品です。
haute cuisineという表現がぴったりの美しいチャイニーズ。プレゼンテーション、素材、味、すべてに感心。
正直、東京に住んでいると、海外でびっくりするような美味しい店に出会うことって、実はほとんどないんですが、今回は例外。びっくりしました。

4.オーガニックのアメニティ
ちょっとしたことですが、オーガニックのシャンプーやローションを置いているホテルは少数派です。
ここはイギリスのABAHNAのものを使っています。
「言われなきゃタオルは交換しません」と言ってるだけがエコではありません。
下水に流れていく成分も気にするのが更に立派なエコです。
それに、水の節約も勿論大事だけど、人体に与える影響もちょっとは気にしてよね、と思うようなシャンプーを置いてるホテルとかも、ありますから。

他にも心に残った点は色々ありましが、別の機会に。
「また行きたい」と思えるリゾートが増えました。

2010年3月2日火曜日

フルフラットの波

最近、行きつけの美容院がリニューアルしました。
内装は、リゾートのライブラリースペースを思わせる落ち着いたウッディ調。
足を踏み入れた瞬間、「いい!」と思いましたが、それ以上にスタッフの皆さんが口を揃えて自慢するのが、フルフラットになるシャンプー台。

フルフラットと言えば、ビジネスクラスや車のシートを連想しますが、こんなところまでフルフラットの波が押し寄せているとは。

シャンプー台は、ファーストクラスとまではいきまませんが、ビジネスクラスくらいのゆったり感あるシート。
確かに、フラットな状態でシャンプーしてもらうと、全身を預けられるので楽です。

カット台も、ひとつひとつの幅が広めに取られていて、プライベートスペース確保。

主流はゆとり、くつろぎ、高級感ですね。

2010年2月18日木曜日

旅行業登録!

本日2月18日、東京都に旅行業登録されました!
もうすぐ、旅行業務が開始できます。

この登録のシステム、初めての私にとっては、なかなか不思議でした。

まず、都庁の「産業労働局観光部」というところに予約をして、旅行業の新規登録の申請に行きます。
するときっかり4週間置いて、登録通知書が交付されます。
申請が重なるときも、すいているときもあると思うのですが、何故か常に4週間。
この間、どういうスケジュールで審査が行われているかは不明です。

さて、この登録の事前通知がどうやって届くかというと、FAXです。

会社を設立してオフィスを借りるとき、FAXは持たないつもりでした。
最近は、連絡はメールで済むし、紙しかないものはスキャンしてメール添付できるし、
むしろ「FAXします」って言ったら、「やめてよ」って言われそうだし。

ところが東京都の場合、この事前通知は、どういうわけか必ずFAXで受け取らねばならないのです。
いっそ郵便で送って欲しい・・・と思いつつ、このためだけにFAX導入。

FAXが受け取れることが、旅行業登録の隠れた必要条件だということを知りました。

そして3日前にFAXされてきた「登録通知書交付について」という1枚の文書。
冒頭に「事務連絡」と書かれ、
「登録通知書を交付しますから、2月18日の午前10時に来てください」
と時間指定された、ほんとに事務連絡。

それでも届いたときは、ちょっと嬉しかったです。

受け取ってきた「旅行業登録通知書」を見て、
FAX導入した甲斐があったな、と(笑)。

2010年2月17日水曜日

「バケーションクラス」の勧め

ビジネスクラスは、もともと出張で利用する乗客をターゲットにしていたからそういう呼び名になったはずです。
実際ほとんどが、会社の経費で利用するビジネス客だった思います。

しかしこの不況の折、出張は一部の役員を除いて皆エコノミーに乗るようになりました。
しかも、自腹でマイルを使ってもアップグレードできない割引運賃のみ!という
厳しい制限を付けるようになった企業の話も、最近いくつか耳にしました。
社員の小さなモチベーション維持より、経費削減。ま、このご時世ですから。

となると、「ビジネスクラス」って、誰のもの?

最近はむしろ、ビジネスクラス利用のパッケージツアーが以前より目につきます。
個人旅行でも、自分でお金を払って(もしくはマイルを使って)ビジネスクラスに乗ったほうが、
誰にも文句を言われないし、後ろめたさもない。
今後、ビジネスクラス利用を休暇の選択肢とする人が増える気がします。

ビジネスっていう呼び名をやめて、「バケーションクラス」にしてみるの、どうでしょう。

2010年2月15日月曜日

Resorts World Sentosa

シンガポールに初のカジノがオープンしましたね。

シンガポールはいつ行っても新しいものができている気がします。
一昨年セントーサ島に行ったときは、そのカジノがあるリゾートの建設が始まっており、
去年シンガポールフライヤー(観覧車)に乗った時は、眼下に別の一大リゾートが建設中でした。

今回カジノがオープンしたのは、Resorts World Sentosaという複合リゾート。
総工費66億シンガポールドル(約4200億円)の一大プロジェクトです。
カジノの他、ホテル6つ(!)に、ユニバーサルスタジオ、スパ、などなど盛りだくさん。
今年だけで1300万人の集客を見込んでいるそうです。(東京ディズニーリゾートの半分くらいですね。)

これまで、やや見どころに欠ける感が否めなかったセントーサ島ですが、
昨年、別の高級リゾートホテルがオープンしたり、急に盛り上がってる感じ。

行かなきゃ。

2010年2月8日月曜日

Small is beautiful

紀伊国屋で見つけた「わわ菜」。


ボールペンと同じくらいの背丈の小さな白菜。かわいい。
お鍋に入れると、普通の白菜と味はほとんど同じだけど、よりソフトな食感。

小さくて良くできたものに惹かれるのは、盆栽を愛でる日本人のDNA?

2010年1月30日土曜日

Art Los Angeles Contemporary

LAに来ています。空き時間ができたので、ギャラリーを巡ろうと地図を片手にLa Cienega 通りからMelrose通りを散策。ふと見上げると、数メートル置きに"Avenues of Art & Design"と書かれたバナーが。


この辺り(West Hollywood地区)は、かつてのハリウッドの全盛時代から、映画スターが贔屓にしたブティックやアトリエが多く存在し、今でもインテリアデザインの店やアートギャラリーなどが多い地区です。年間を通じてギャラリーウォークなど様々なイベントが行われているそうです。


車がないと移動が不便なLA。地図ではワンブロックでも、歩くと結構な距離だったりします。Los Angeles Art Showが終わった直後だったので、一箇所でまとめて見られる機会もないし、やはり徒歩ではきついかも・・・と思い始めたところ、ありました!たまたま立ち寄ったPacific Design Centerで、"Art Los Angeles Contemporary"というアートショーをやってくれていました。

16ドルの1日パスを買って入場。会場はワンフロアで、LAを中心とする55のギャラリーが出展しています。大規模なショーの忙しさはなく、金曜日の午後、ギャラリストもビジターもリラックスした雰囲気の中、自宅に飾るアートを探しに来た初老の夫婦が目につきます。

まとめて見られたのは助かったけど、こじんまりしたショーだったので、満足度七分目くらい。次回はもっと色々見て廻ろうと思います。

2010年1月27日水曜日

そうだ、旅行業、やろう

旅行業をやろう!と思い立ったのは、今からちょうど1年ほど前。

旅が終わればすぐに次の旅のプランを立てる、というサイクルで生きてきた私。いつかは旅をテーマにしたライフワークを持つと決めていたものの、ずっと旅行業とは関係ない企業で働いていました。

ある日のこと。何気なく見ていたテレビで、大手旅行会社の一部門が、顧客ひとりひとりためのためにカスタムメイドの旅を作る様子が紹介されていました。それ自体、特に珍しい話ではなかったかもしれませんが、私の中では、「あ、これだ」と、何かがストンと胸に落ちたのです。

大人の旅人のために、テーマある旅をデザインする。

旅慣れた旅行者ほど、旅にワンランク上の付加価値を求めるようになります。でもオリジナルの旅を作るには、事前の下調べの手間と時間が必要です。必要な情報はあちこちに散らばっているし、日本語とは限らないし、結構な労力だったりします。時間もないし、面倒くさくなって、やっぱりホノルルに行ってしまったりするわけです。(私もハワイは大好きですが。)

旅のデザインには、一つ一つのパーツの下調べが欠かせません。また、事前に調べられることは可能な限り調べてから出かけたほうが、現地での行動に余裕が出るし、得をすることもよくあります。

私は旅そのものより、準備に費やすエネルギーのほうが多いかも?というくらい、入念なリサーチをして臨みます。日本の雑誌に載っていない素敵なデザインホテルを見つけるのも得意。各国の鉄道時刻表を調べて詳細な旅程を作ったり、市販の日本のガイドブックに満足できなければ、欲しい情報をインターネットからダウンロードしてオリジナルのガイドブックを作ったりもします。私にとっての旅の楽しみの半分は、むしろこのデザイン過程にあるかもしれません。

ちょっとしたきっかけで、進むべき道が見えるタイミングというのがあります。
その日から私は、自分の旅行会社を始めるカウントダウンを開始しました。