2012年3月1日木曜日

ブータンの旅: 幸せの根底にあるもの

ブータンに行ってきました。
昨年の国王来日で一躍注目された「幸せの国」。実際、先進国と呼ばれる国々が忘れてしまったものがまだたくさんあり、幸せのあり方を考えさせられる国です。

一番印象的なのは、敬う心。
ブータンは仏教文化の国です。人々は家でも学校でも、小さいときから仏教の精神や道徳を厳しく教えられ、その教えを一生、軸として持ち続けます。
宗教を妄信したり、頼ったりということではなく、常に神や自然に対し畏敬の念を持つことが、家族や周りの人たちに対する敬意につながっているのだと思います。

それと切り離せないのは、絶大な人気を誇る国王の存在です。
自ら絶対王政に終止符を打った先代の国王も、一般の人々と対話する現国王も、国と民のために行動するリーダー且つ人徳者であることが、地元の人の話から伝わってきます。
国のトップが国民のロールモデル。
そんな国って、すごいと思うのです。

もう一つ驚いたのは、主要産業でもある農業は、ほとんどがオーガニック栽培だということ。
人口が少ないブータンでは、農作物の大部分が自家消費用だったせいもありますが、きれいな心にはクリーンな食べ物も影響しているような気がして、妙に納得。

人口70万人の国のGross National Happiness(国民総幸福量)。
伝統と文化に裏打ちされた幸せには、ブレない強さを感じます。