2018年5月31日木曜日

Parkview Museum Singapore

シンガポールのParkview Museumは、知る人ぞ知る必見のアートスポット。

オーナーは、アジア有数のコンテンポラリーアートコレクションを所有するファミリー。北京にある同じ名前の美術館とそれに隣接するホテルにも、コレクションの一部(といってもかなりの数)が展示されている。

シンガポールの美術館はブギス地区にあり、2017年春にオープンした。企画展は年に3かいくらいのペースで入れ替わる。今は「Challenging Beauty」と題し、イタリアの現代アート作品を展示している(2018年8月19日まで)。

Roberto Barni 「Clandestini」

30名近いアーティストたちの作品を通じ、第二次大戦後のアルテ・ポーヴェラ、70年代のトランスアバンギャルドのムーブメントを経て、若い世代のアーティストたちが新ロマン主義や実存主義の影響を背景に現代を表現する、イタリア美術の流れを追う。どこかシュールなタッチの作品が多いのは、キュレーションだけでなくオーナーの趣味が反映されているのだろう。

Paolo Grassino「The God is Not in Me」

もはや彫刻も3Dプリンターで作る時代。時代とともに道具も変わるのは当然の流れ。
Carla Mattii 「ST#7」
この美術館は毎日オープンしており、寛大なことに入場無料。しかしその作品とキュレーションのクオリティは、シンガポールの有料の美術館に勝っているかもしれない。

入っている建物も見逃せない。Parkview Squareというビルは、外観だけでなく内部にもアールデコの装飾をふんだんに施したとても贅沢な建築物。歴史的建物かと思いきや、2002年完成だそう。


1階にあるバー「Atlas」はWorld's 50 Best Barsにもランクインしている人気のスポット。この店のシンボル「ジン・タワー」には天井近くまでジンのボトルが並び、もはやアートの域(以前はワインタワーだったらしい)。ランチも楽しめるので、明るい昼間の時間帯に行って鑑賞することをお勧めする。