シンガポールのチャンギ空港から夜のフライトに乗る前、少し早めに着いて「Jewel」へ。「Rain Vortex」がカラフルにライトアップされていた。
8月中旬まではMarvelとタイアップしているらしく、入り口にアイアンマンの巨大フィギュアがあった。20時に始まった光と音のショーでもMarvelのヒーローキャラクターたちが次々に浮き上がる。きっとMarvelファンにとってはたまらない。ファンじゃなくてもショーは5分程度で終わるので飽きない。こういう滝の使い方もあるのねと感心しながら見る。
シンガポールのチャンギ空港から夜のフライトに乗る前、少し早めに着いて「Jewel」へ。「Rain Vortex」がカラフルにライトアップされていた。
8月中旬まではMarvelとタイアップしているらしく、入り口にアイアンマンの巨大フィギュアがあった。20時に始まった光と音のショーでもMarvelのヒーローキャラクターたちが次々に浮き上がる。きっとMarvelファンにとってはたまらない。ファンじゃなくてもショーは5分程度で終わるので飽きない。こういう滝の使い方もあるのねと感心しながら見る。
シンガポールのザ・リッツ・カールトンは4200点ものアートコレクションを持つことで知られる。以前は館内に展示された作品の見どころを紹介した紙のパンフレットが用意されていたが、最近、数年ぶりに滞在した際には「ARアートツアー」が登場していた。
ARの立ち上げにはちょっとしたコツが必要なようで、最初はいくらスマホを動かしてもなかなかARが立ち上がらない。上を向いてスマホをかざしてウロウロしていた時、取引先の人に声をかけられた。私、かなり挙動不審な感じだったんじゃないかと後で思う。
ARで何が出てくるかは、やってみるまで分からない。Zhu Weiの「Greater Water」という絵の前では、絵と同じ色と鱗の魚が泳ぎだした。
ステラのもう一つの作品「Moby Dick」。
このシリーズにはハーマン・メルヴィルの「白鯨」へのオマージュが込められているという。出てきたのは…
つぶらな瞳。
「白鯨」ってそんな話だっけ? いやシロイルカでは壮絶な闘いになるはずがない。あれはマッコウクジラ。
1980年代から90年代にかけて制作されたステラの「Moby Dick」シリーズは、138点の絵画や彫刻等から成り、それまでのミニマリスト・スタイルから作風が大きく変わったターニングポイントとされる。ステラがメルヴィルの「白鯨」を崇拝し、影響を受けたのは確かなようで、138点というのはメルヴィルの小説の章の数(135章)に呼応している。
じゃあどうしてシロイルカが呑気そうに泳いでいるのか?
リッツの作品解説をよく読むと、ステラに最初にインスピレーションを与えたのは、ニューヨーク水族館で見たシロイルカだったとある。なるほど! ごめん、君は間違いじゃなかったのね。
…といった細かいことは気にせず、ただARを楽しむだけで一味違うアート鑑賞ができる(きっとそのほうが正しい)ので、一度お試しを。