今年のハワイ島では、ファーマーズ・マーケットが存在感を高めている。
地元で採れた新鮮な野菜や果物、花などを売るファーマーズ・マーケットは、もともとハワイ島各地のコミュニティで定期的に開催されていたが、今年はそれがワイコロアやマウナ・ラニなどのリゾート内にも進出してきたのだ。週に1回、朝から午後までテントが並ぶ。
とはいえ、リゾート地の客はホテルに泊まっていたり短期滞在だったり、本格的に食料品を買い込む人たちばかりではないので、出店者の数も多くはなく、野菜や果物を売るテントは1店か2店程度。あとはほとんどがリゾート客向けのアクセサリーやナチュラルソープなどを売っている。リゾート内には大きなスーパーもあるし、必要から生まれたマーケットではなさそうだが、それでも、本格的なマーケットに行く時間も理由もないリゾート客が、ちょっとしたマーケット気分を味わえて、地元のスモールビジネスの商品に触れる機会が増えるのは、それなりに意味がある。
南国の果物がぎっしり並ぶ様子を見たい!という人は、カイルア・コナのファーマーズ・マーケットが手軽でお勧め。毎週水曜日から日曜日まで開催されているマーケットには、朝採れたばかりの新鮮な葉物野菜や、マンゴー、パイナップル、パパイヤといったトロピカルフルーツ、生花のレイなどを売る店がずらりと並ぶ。場所柄、半分は観光客を意識したアートやアクセサリーなどの店も並ぶが、土産物店とは違うここにしかないものを見つけるのも楽しい。
果物を選ぶのに迷ったら、店の人の目利きに頼るのが正解。たくさん並ぶマンゴーから「明日食
べごろのはどれ?」と聞いてお店の人が選んでくれたのは、確かにその通り、甘さぴったりのマンゴー!
2014年7月27日日曜日
2014年7月12日土曜日
アールデコ・ハワイ
ホノルル美術館(Honolulu Museum of Art)はワイキキの喧騒から少し外れたダウンタウンの近くにある。
1920年代にBertram Goodhueという建築家が中国と地中海の建築の要素を取り入れてデザインしたという建物は、そう聞けば納得する独特の雰囲気がある。ハワイのアートだけでなく、ヨーロッパ、アメリカ、アジアの幅広いコレクションを収める場所としても、一見、国籍不明なこの場所はふさわしく、中庭に差し込む明るい日差しがハワイらしさを保って気持ちのいい空間になっている。
ちょうど「Art Deco Hawaii」という企画展が始まったばかり。アールデコというと幾何学的でシンメトリーなデザインをイメージするが、ハワイのアールデコはもっと鮮やかで、自然で、ストーリ性に富んでいる。二つの大戦の間に生まれたデザインや装飾美術のムーブメントという点では西洋と同じだが、ハワイのアールデコは、商業的なコミッション制作だったにせよ結果としては、その自然や風土を美しく表現するだけでなく、19世紀末にアメリカに併合され消滅したハワイ王国の歴史を伝える手段としての役割も持っていたことがわかる。
20世紀のハワイアンアートのひとつの側面を紹介した興味深い展示だった。
*「Art Deco Hawaii」展は2015年1月11日まで開催中。
1920年代にBertram Goodhueという建築家が中国と地中海の建築の要素を取り入れてデザインしたという建物は、そう聞けば納得する独特の雰囲気がある。ハワイのアートだけでなく、ヨーロッパ、アメリカ、アジアの幅広いコレクションを収める場所としても、一見、国籍不明なこの場所はふさわしく、中庭に差し込む明るい日差しがハワイらしさを保って気持ちのいい空間になっている。
ちょうど「Art Deco Hawaii」という企画展が始まったばかり。アールデコというと幾何学的でシンメトリーなデザインをイメージするが、ハワイのアールデコはもっと鮮やかで、自然で、ストーリ性に富んでいる。二つの大戦の間に生まれたデザインや装飾美術のムーブメントという点では西洋と同じだが、ハワイのアールデコは、商業的なコミッション制作だったにせよ結果としては、その自然や風土を美しく表現するだけでなく、19世紀末にアメリカに併合され消滅したハワイ王国の歴史を伝える手段としての役割も持っていたことがわかる。
20世紀のハワイアンアートのひとつの側面を紹介した興味深い展示だった。
*「Art Deco Hawaii」展は2015年1月11日まで開催中。
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