2015年10月30日金曜日

アートを感じる北京のホテル

北京に来ている。
予期せぬ素晴らしい快晴続き。


今回は「Connection Luxury」というラグジュアリートラベルのイベントに出席するための短い滞在。会場は今年の6月にオープンしたホテル「NUO」。ここは798芸術区にも近く、ホテル自身もアートに力を入れている。中国の現代アーティストとしてオークションで最高の落札額を記録したZeng Fanzhi (曾梵志)がアートコンサルタントを務め、彼の肉筆の大型の絵画がロビーと一部のスイートに飾られているほか、ロビーの大きな彫刻も彼の作品。それ以外の中国人アーティストの作品もホテルの様々な場所に効果的に配置されている。





もう一つ、このホテルで興味深いのは、きれいな空気へのこだわり。北京の空気汚染は悪名高いが、NUOでは自家空気清浄装置を導入している他、廊下の壁にはタイシルクを使用。ホテルの人の話では空気を浄化する効果があるそうで、2ヶ月に一回張り替えるという徹底ぶり。

余談だが、イベントはもともと北京郊外の湖畔のリゾートホテルで開催される予定だったのが、1ヶ月を切ったある日、主催者から場所の変更の連絡があった。中国政府の行事でそのホテルを使うことになったので、問答無用で追い出されたらしい。日本の感覚だと信じられないが、「ああ、そうなの」としか言いようがない。ここでは民間は弱い。

そしてこの青空もやはり、政府の指示で一時的に工場の稼働を止めているためだと、北京在住の参加者から聞いた。

結果として貴重な青空と、NUOのきれいな空気とアートを楽しめたのは幸運だった。








2015年10月24日土曜日

ガラスの茶室 in 京都

先日、ガラスの茶室を見に、京都へ。


「将軍塚」という青蓮院の飛地境内に来年春までの期間限定で展示されている吉岡徳仁さんの作品。

展示場所の将軍塚についてはよく知らないまま行ったところ、京を一望できる素晴らしい展望台だった。訪れた日は快晴だったので更に視界が良く、周りにいた観光客が「あれが大阪ですよ」と言っているのが聞こえた。

京都の高いところと言えば京都タワーくらいしか思いつかなかったのが情けない。

桓武天皇は、この場所から京都を見て、平安遷都を決めたのだとか。ここもひとつのパワースポットなのかもしれない。

透明なガラスの茶室は存在感をアピールしすぎることも、眺望を遮ることもなく、そこに直線的な影を落としていた。