2011年3月29日火曜日

フレンチ・ウィンドウ

開幕が延期されていた森美術館の「フレンチ・ウィンドウ展」が、3月26日から始まりました。
フランスの現代アートの展示です。

震災以来、高層ビルに上るのはあまり積極的になれなかったのですが、上った甲斐は十分ありました。特に、マルセル・デュシャンの作品をモチーフにしたマチュー・メルシエの作品を見たときは、ここぞこの作品のための展示スペース!と、心の中で喝采。
ここでは説明しませんが、是非、晴れた日に行ってください。
私は午前中の光が美しいと思います。

2011年3月25日金曜日

香港アートウォーク

3月16日にHong Kong Art Walkが開催されました。
11回目を迎えた毎年恒例のチャリティーイベントで、今年は65のギャラリーが参加したそうです。

アートウォークに参加する人は、チケットを買い、胸にバッジをつけて、セントラル(中環)を中心に点在するギャラリーを17時から24時の間、思い思いに見て歩きます。

このイベントを盛り上げる要素のひとつは、各ギャラリーで振る舞われるワインやフィンガーフードです。ギャラリーによって品揃えが違い、まさに「ワイン&アート・ホッピング」が楽しめます。
面白いのことに、羽振りのよさそうなギャラリーはフードも豪華です。生ハムをその場で切り落として出すコーナーには人だかりができ、パーティさながらの盛り上がりでした。

皆リラックスしてアートを見て、飲んで、食べて、ギャラリストの説明を聞いて、と、とてもいい雰囲気のイベントです。気に入った作品があればその場で商談に入れますが、何も買わずに見るだけでももちろんウェルカム。実際、見るだけで楽しむ人が大多数のようでした。

ワイン片手にアート鑑賞する機会はまれですが、意外にも、普段より作品が印象に残っています。たくさんのギャラリーを一度に廻った後でも、イベントの雰囲気や様々なワインの味が記憶を補強して、ひとつひとつのギャラリーの特徴も思い出しやすく感じました。

ほろ酔い気分で衝動買い、ってこともありそうです。きっと売り上げも普段より多いはず。
でもアートは縁ですから、それも一興です。

2011年3月18日金曜日

秩序

地震から1週間が過ぎました。
様々な外国の反応も日本でも報道されていますが、買占めもそのひとつです。

香港や中国では、日本製の粉ミルクが爆発的に売れています。
放射能に汚染される前の在庫を買っておこうという心理です。
もともと容器も「再利用」価値があるという話も聞いたので、原発事故前の製造がわかる日付が入った容器も貴重なのかもしれません。

この話はまだ理解できるほうとして、驚いたのは、やはり香港・中国で、塩も店から姿を消したという話です。塩に入っているヨウ素が放射能の影響を防ぐのに効く、という根拠のない話に惑わされた動きらしく、塩を買えなかった人が醤油を買い求め、醤油も品切れになったそうです。

外国のメディアが、壊滅的な被害を受けた被災地の日本人の秩序ある行動を讃えています。
日本人としてはそれが当たり前で、言われるまで考えたこともなかった人も多いはずです。
暴動が起こらないのはすごいことなんだと、改めて実感すると同時に、この秩序を未来のために保っていかねばならないという責任を感じました。

日本でも被災地以外の地域で買占めが起こっています。
これが日本人の秩序や助け合いの美徳を崩していくことにならなければいいと願っています。

2011年3月10日木曜日

表参道で息抜き

1月に表参道にオープンしたばかりのエスパス・ルイ・ヴィトン。
エレベーターでルイ・ヴィトンビルの7Fに上がり、ガラス張りの明るい空間へ。

開催中のオープニング展示はグザビエ・ヴェイヤン。
モーター音だけを響かせて回っては止まる、奇妙なインスタレーションに、
見入るもよし、ただ周りを歩いて考え事にふけるもよし。

いずれにせよ、都会のちょっとした息抜き空間が一つ増えました。