2023年4月16日日曜日

進化するお花見

ソメイヨシノはすっかり散ってしまった4月のある日、ちょっと変わった夜桜見物をしに新宿御苑へ。

それはNakedが手掛ける話題のイベント。一度閉園した後の御苑が19時に再オープンすると、普段とは全く違ったファンタジックな世界が待っている。


美しくライトアップされた木々。色とりどりの提灯を持った人々が行きかう様も景色の一部。

ライトアップの色は刻々と変化する。会場内には散りゆく花びらを再現したプロジェクションマッピングや、自分の名前を乗せたタンポポの綿毛を飛ばすインタラクティブな遊びもあり、散策も楽しい。芝生の上に座ってピクニックをする人も多数。でも酔っ払いがいない平和なお花見。


今は八重桜が満開。一番奥の離れたところに、ひときわ大きな福禄寿の木がひっそりと、でも神々しいほどに輝いて立っていた。

究極の夜桜。

正直なところ八重桜の種類には詳しくなく、「福禄寿」という名もその時初めて知った。その縁起が良さそうな名前と光輝く姿に、なぜか昔読んだ「モチモチの木」を思い出す(ちなみにモチモチの木はトチの木という設定。)

もともと夜のお花見はあまり好きではなかった。桜の時期の夜はまだ寒いし、花より酒盛りな人たちが多いし、だいたい桜の花は青空を背景にしたほうが美しいに決まっていると思っていた。でもここで見る夜桜は、テクノロジーの魔法で魅力を最大限に発揮している。こんな場所ならちょっとくらいの寒さは忘れられる。

21世紀はお花見も美しく進化する。