2012年10月11日木曜日

バタム島の新リゾートと、映画産業の関係

シンガポールからフェリーで30分。
マングローブが生い茂るフェリーターミナルから、インドネシアのバタム島に降り立った。
主にシンガポール在住の人たちが、都会からの逃避を求めてやってくるリゾート地として知られる。

隣のビンタン島(シンガポールから1時間)よりアクセスがいいのに、日本での知名度が高くなかったのは、ラグジュアリーにカテゴライズされるホテルがなかったせいもある。

そのバタム島に初の5つ星リゾートが誕生。Montigo Resorts Nongsaは、今年6月にソフトローンチし、2013年初めにグランドオープン予定。2ベッドルームの3階建てのヴィラが88棟。整然と並ぶコンテンポラリーな外観のヴィラの中は、白を基調に、ところどころに木のぬくもりが感じられるインテリア。海を見ながらテラスのインフィニティプールで泳ぐこともできる。3ベッドルームのレジデンスも現在建築中で、2013年に完成する予定。

客室はホテルとして外部のゲストが利用するほか、オーナーシップ制度があり、すでに多くのヴィラがシンガポールや海外の資産家に売却済みとのこと。それもキャッシュで買う人が多いという。

シンガポールより物価が安いインドネシアにおいて、特にバタム島は政府が自由貿易地区に指定しているため、日本を含む各国の企業も進出している。その中でリゾートシーンに影響を与えそうなのが、シンガポールの映画プロダクションが建てた撮影スタジオ。

撮影スタジオはMontigo Resorts Nongsaのすぐ近くにあり、現在撮影中のHBO AsiaのTVシリーズのキャストは同リゾートに宿泊している。アジアだけでなく、ハリウッドから来ている俳優もいるらしい。バタム島には他に5つ星リゾートはなく、ランクの高い俳優はほぼ例外なくここに泊ることになるので、スターに遭遇する確率が高いリゾートと言ってもいいかもしれない。それだけでなく、エンターテイメント業界の人々をターゲットにしたそれなりに垢ぬけた店が、今後周りに増えていくことも期待できる。

バタム島、ちょっと注目しておきたい。