ドバイといえば超高層ビルが立ち並ぶ風景。中でも高さ828メートルの世界一高い(2023年時点)ビル「ブルジュ・ハリファ」に象徴される。
でも最近は高さ以外で注目される建物もあり、その一つがMuseum of the Future(未来博物館)。
アートオブジェのような外観に「これ建物なの? 中どうなってるの?」と目が釘付け。どこが正面かもよくわからないが、ミュージアムのロゴから判断するにこの写真は裏側らしい。
ここはその名の通りドバイの未来を展示したミュージアム。Shaun Killaが設計し、2022年2月22日にオープンした。ドバイ首長が未来について書いた詩を引用したアラビア文字が表面を覆い、ロビーに入るとそれが透かし模様になっていて美しい。
入場者はまず「スペースシャトル」で一気に5階に上がり、2071年の宇宙ステーションへ。約50年後の宇宙開発を垣間見る。
文字情報も結構多めな宇宙フロアから次へ進み、雰囲気が一変するのが「The Library」。数千の生物の種の「DNAライブラリ」という設定で、ずらりと並んだ3D標本が様々な色にライトアップされ、なんとファンタスティック! 説明の要らない未来のラボラトリー。
他のフロアでは未来のウェルネス、近未来テクノロジーなどのテーマが展示されている。2階からは屋外デッキに出て、ドーナツ型の建物の細いほうを間近で見られるのでお見逃しなく。
展示内容はまだ見ぬ未来のことなので、正直、ピンとくるものもこないものもある。最大の見どころは今は何といってもやはり、有機的な曲線で未来を示したこの建物だと思う。上に向かって伸びるドバイのビル群を後目に、この建物は未来でもユニークな存在でいるだろうか、それともスタンダードになっていくだろうか?