2013年3月16日土曜日

カタルーニャの旅 ①コスタ・ブラヴァ

バルセロナから海岸沿いに北東へ向かい、コスタ・ブラヴァを訪れた。

コスタ・ブラヴァはカタルーニャ州ジローナ県に属し、バルセロナから60kmほどのブラネスからフランス国境まで続く。「ごつごつした海岸」という意味のその名の通り、コスタ・ブラヴァは起伏が激しく、ほとんどが岩で覆われている。海水浴に向く砂のビーチは数か所しかない。しかしその水は青く、透明で、ダイバーたちも訪れる。

ここには毎年、ヨーロッパや世界中からたくさんのヴァカンス客がやってくるため、高級ヴィラ(貸別荘)も数多い。

海岸沿いのサン・フェリウ・デ・ギショー(Sant Feliu de Guixols)にあるヴィラ、Ses Alegriaに立ち寄った。地中海に面した静かな高台にあり、真っ青な海を見下ろす眺めはため息が出る。

敷地から斜面の階段を下りていくと海にダイレクトにアクセスできる。ここも岩がちなので、波が高いときは泳ぐには向かないかもしれないが、この眺めと波の音を独り占めできる環境でどう時間を過ごすかを考えるのも、贅沢のひとつだと思う。

何故だろう。アドリア海やエーゲ海なども含めて地中海はいつも、見るとその深い色合いにちょっとした衝撃を受ける。かつてギリシャのサントリーニ島で初めてエーゲ海の青に接した際も、あまりに予想を超えた青さに不意打ちをくらい、思わず笑ってしまったのを覚えている。紺碧とか、アジュールとか、色々表現はあるが、その衝撃を表すには一言では足りない。

深い海の底に、エメラルドやサファイヤや、または名の知れない美しい石が眠っていて、その反射が独特の色彩とオーラを醸し出すような、そんな印象を持っている。