2020年9月17日木曜日

東京で雲海を見る

ホテル椿山荘東京で10月1日から始まる「東京雲海」のお披露目に伺った。

最初に聞いたときは、「都心で雲海?」と、どんな風に見えるのか想像がつかなかった。ちょっとわくわくしながら伺った日没後。ライトアップされた庭園に、三重塔が浮かび上がる。東京にありながらこの庭園のスケール、改めて圧倒される。何でも景勝地としての歴史は南北朝時代(14世紀!)に遡り、明治時代に山縣有朋が購入して庭園を造ったのだそう。造園は彼の郷里である山口県萩の地形をイメージしたのではと言われている。三重塔は、その後大正時代に追加され、東京大空襲でも奇跡的に消失を免れた。

見ていると、斜面から白い霧が噴き出してきて、眼下に雲海が広がった。

照明で少し色づいた雲海がちょっと幻想的。伝統的な庭園の美に無理やり現代的なものをぶつけるのではなく、うまく調和している。

最先端のノズルテクノロジーによって(どう最先端なのか見当もつかないが)、効率的にミストを発生させているとのこと。ミストは庭園の斜面を滑るように降りていき、低いところで広がり、自然に消えていく。

雲海をバックにした和太鼓グループ「彩」の演奏も絵になった。

この雲海は朝と昼間も定期的に発生させるとのこと。雲海を眺めながら朝食もとれる。本物の雲海を見に行くのは遠くても、東京で気軽に体験できる雲海は、新名所になるかも?