2014年10月24日金曜日

青参道アートフェア

表参道から青山通りに抜ける裏道に「青参道」という名前がついていることを昨日初めて知った。きっかけは、インターネットでたまたま見つけた青参道アートフェアというイベント。

今週木曜から日曜の4日間のみ開かれているこのイベントは、アートを身近に楽しむことを知ってもらおうという趣旨で、表参道・青参道の40軒近いギャラリーやショップを会場に、アフォーダブルな価格のアート作品を展示・販売している。エスパス・ルイ・ヴィトンなど展示のみのところもあるが、他はほとんどの作品が購入可能。

参加している各ショップの入り口には、目印のブルーとシルバーの風船が揺れており、夕暮れ時を過ぎた暗がりでも見つけやすい。

イベントの今年のテーマは写真。作品はショップのインテリアの一部となって、さり気なく展示されている。

このアートフェアのあり方は、アーティストにも店や地域にもいい相乗効果をもたらしていると気付く。

普段、無目的に初めての店に入ることをしない人にとって、アートを見ることは店に入る格好の目的を与えてくれる。このイベントがなければ存在に気付かなかった店を知るきっかけにもなる。店の人も、客がアート目的で来ていることをわかっているのでしつこく接客せず、客は心地よい距離感の中で鑑賞できる。そして、意外と自分の好みに合うものを置いている店だと気付くことだってある。

実際私も、このイベントがなければ一生足を踏み入れなかったであろう、建物の2階にあるブティックに上がって行き、そこでスカートを衝動買いした(アートではなく)。


アートもギャラリーの白い壁ではなく、普段のコンテクストの中で展示されているので、自宅での飾り方がイメージしやすく、購入に結びつくかもしれない。

地域振興の一環で開催されるビエンナーレなどのアートイベントは多いが、イベント終了後のリピート客に繋げるイベントの在り方としては、青参道アートフェアは上手だと思った。