到着後、すぐに目指したのは上海自然博物館(Shanghai Natural History Museum。中国語表記では「史」が抜けている)。特に自然史に興味があったわけではなく、見たかったのはその建物。
さて、建物にしか興味がなかった私が予想もしていなかったことは、チケット売り場の大行列!3、4時間は待つかも?平日午後になぜこんなに多くの家族連れが?と驚くほど、新しい博物館は大人気スポットだったのだ。
4時間も待ってる余裕のない私は、どうしたものかと美術館の前でしばし思案していた。外だけ見て帰ろうかな・・・。
すると、チケットあるよー、とピラピラさせながら声をかけてくる人たちがいる。なんと、自然史博物館にダフ屋が!最初は無視していたが、待てよ、と思い直し、ベテランそうなおじちゃんに声をかけられた時に「いくら?」と聞くと、「100元」とのこと。日本円で約2000円。定価は30元だから3倍以上だが、4時間待ちを突破できるファストトラックチケットとしては悪くない。いちおう周りの他の同業者3人くらいに裏を取ると、一律で100元。どうやら私だけがぼったくられてるわけではない(そもそもぼったくられてるんだけど)。私は生まれて初めてダフ屋というサービスを利用することにし、最初のベテランのおじちゃんからチケットを入手して中に入った。
建物の中は、大きな吹き抜けのロビーと、中庭を囲み葉脈に覆われたガラスの壁面、そして天井の明かり取りの窓が全体に優しい自然光を行き渡らせ、大きな恐竜の骨格の模型がのびのびと体を伸ばしている(ように見える)。
展示物も迫力!写真ではわからないが、白熊の後ろの恐竜の長い首はリアルに動いていて、最新技術も駆使。
どことなく化石を思わせる中庭もなかなか素敵だが、残念ながら締め切ってあり出られなかった。館内の大混雑ぶりを見れば、事故防止(および中庭の景観維持)のためには仕方ないかも。
この建物は、人が少ない静かな環境でじっくり散策できたら、きっととても気持ちがいい。もう少しブームが過ぎたらまた行こう。