2024年5月25日土曜日

シュヴェルニーの幸せな一日

5月のフランスは美しい。もちろんどの季節にも魅力があるが、新緑が鮮やかさを増し、花が咲き競うこの時期は特に美しいと思う。

今回はロワール渓谷東部のシュヴェルニーを訪れた。ロワール渓谷はフランス中部を流れるロワール川沿いに広がり、300を超えるという数多くの古城があることから世界遺産に登録されている。またワイン産地としても知られる。

シュヴェルニーでは「Les Sources de Cheverny」に滞在した。ここは想像をはるかに超えた美しい場所だった。森に囲まれた広い敷地には、鳥がさえずり、花が伸び伸びと咲き、絵のような風景が広がる。なんて幸福感のあるところだろう。



リゾートにはミシュラン星付きのダイニングや、ブドウを原料にしたヴィノテラピー「Caudalie」のスパもある。ボルドーにあるウェルネスリゾート「Les Sources de Caudalie」と同じオーナーが経営している。

ここにいて景色を眺めているだけでも満足。でもせっかくフランスの古城地帯にいるのだから、ひとつくらい見に行かないと。自転車を借りて一番近いシュヴェルニー城を目指した。

辺り一帯はサイクリングロードが整備されていて、お城へもここを通って行けるし、複数のお城を巡ることもできる。ホテルの人はシュヴェルニー城まで15分くらいよ、と言っていたが、私は気づいたら30分くらいかかっていた。立ち止まって写真を撮ったりしていたせいもあるが、それにしても遅すぎる。基本としている速度が違うのだろう。でも、この気持ちのいいサイクリングは飛ばしてしまってはもったいない。


17世紀に建てられたシュヴェルニー城は、漫画のタンタンに出てくるお城のモデルになった左右対称の建物。


ディスプレイには現代の要素もプラス。イースターの飾り付けは前日までに終わっているはずだったけれど、まだ残っていてくれた。


庭園の大きな犬の彫刻は、ここで飼われている猟犬たちをモデルにした2020年の作品。高さ3.5m。


サイクリングロードをのんびり走って帰った。日本より日が暮れるのが遅いのが嬉しい。よく晴れた日で、風景がキラキラして見えた。

5月のフランスはやっぱり美しい。