ブルガリ・ホテル北京の敷地内にある「Genesis Art Gellery」は、この夏オープンしたばかりのアートスペース。
建築は安藤忠雄。シャープな線と光が誘導する。
館内では2フロアにわたり、ブルガリのアイコン「セルペンティ」をテーマにしたアートとジュエリーのコラボレーション企画を8月中旬まで展示している。
古代から生命、永遠、神秘などのシンボルとされた蛇。それをしなやかなジュエリーに仕立てたブルガリの伝統と、蛇が現代のアーティストたちに与えたインスピレーションが表現されている。
最初の展示室では紀元前のエジプトの壁画など蛇を扱った古代芸術と、現代アーティストたちの作品が並ぶ。
ヘリテージ・コレクションの部屋では、中国国内にある1950年代前後のブルガリ・ジュエリーの数々が展示されている。大きく口を開けた蛇のウォッチは間近で見るとなかなかの迫力。これを身に着けたらさぞ無敵な気分に違いない。
展示スペースの天井からは外光が柔らかく差し込む。
1階から2階に続く階段の下では、ミケランジェロにインスパイアされ、常に「未完」の彫刻を作り続けるロボットアームが黙々と(?)仕事をしていた。
このGenesis Art Galleryは入場無料で予約制。これからもブルガリとアートとの発展し続ける関係を展示していくのだろうと想像する。でも情報発信はこれからのようで、訪問も簡単ではなかった。私はたまたまこのギャラリーの存在を聞いて知り、調べたけれどホームページすら見つからない。色々問い合わせてやっと予約のQRコード(WeChatの)を手に入れたら、中国の携帯電話番号がないと予約不可…。仕方なく宿泊するホテルのコンシェルジュさんに代わりに予約していただき、入ることができた。でもそこまでして行った価値はあったと思う。絵になる空間と美しいジュエリーと興味をそそられるアートの数々。北京でまた寄りたい場所が増えた。