ル・アーヴルの街中には、エトルタと同じように印象派の画家たちの絵のパネルが4か所にある。うち二つがウジェーヌ・ブーダンで、あとはモネとカミーユ・ピサロ。
ブーダンのパネル |
ブーダンやピサロを中心に印象派のコレクションを持つアンドレ・マルロー美術では、様々な芸術家たちのル・アーヴルを見られるが、みな、港として描かれている。現在開催中のピサロの企画展のテーマもやはり「港町」。セーヌ川に面したルーアン、イギリス海峡に面したディエップ、そしてル・アーヴルの3都市に滞在したピサロの作品を都市別に展示している。ピサロはどの港町でも短期間で集中的に多くの点数を描き、同じ風景を天候や光の違いによって描き分けていた。そして満足すると、別のモチーフを求めて他の土地へ移った。また、パネルでは荒れた海を描いていたブーダンは、普段はおだやかなル・アーヴルの海を描くことが多かったのも、同美術館での展示でわかる。
アンドレ・マルロー美術館にはモネの所蔵作品は比較的少ないが、実は「印象・日の出」が描かれた記念すべき場所にある。美術館から道を渡った反対側にそのパネルが設置されている。
モネ「印象・日の出」のパネル |