14世紀に教皇庁が置かれていた時代の栄華を残す教皇宮殿を始め、当時の建築物の一群が「アヴィニヨン歴史地区」として世界遺産に登録されている。
ちなみに、ピカソの「アヴィニヨンの娘たち」はバルセロナの通りの名前に由来するもので、このアヴィニヨンとは関係ない。
城壁に囲まれた街は、それだけでも歴史の重みを感じさせ、外界から隔絶されたようなイメージがあるが、アヴィニヨンは実際に歩いてみてもタイムスリップしたような感じがする。あまり離れていないエクス・アン・プロヴァンスと比べても、エクスはもっと開かれた、青空に抜ける明るさを感じるのに対し、アヴィニヨンはなんだか、中世のフィルターが薄くかかっているような、時間の進み方が違うような、そんな印象を受ける。これは感覚論なので、人によって感じ方は違うと思うけれど。色褪せた外観をそのまま残したたくさんの建築物もアンティークな雰囲気を漂わせている。
アヴィニヨンの見どころとして外せないのは教皇宮殿。外観と内部もさることながら、屋上からの街を一望する眺めは行く価値あり!
もうひとつはアヴィニヨン橋として知られるサン・ベネゼ橋。ローヌ川の途中までしか残っておらず、橋としては機能していないが、晴れていて風がそれほど強くない日なら、ぜひ入場して歩いてみたいスポット。橋と河岸の風景を違った角度から見られる。
雰囲気を味わうなら、ほとんどのお店が閉まっている日曜日がおすすめ。ショッピングに気を取られずに静かな路地を散策できる。